女性に多い顎関節症

顎関節症

顎関節の症状

主症状

  • 関節の運動時疼痛(動かしたときに痛い)
  • 顎関節の雑音
  • 開口障害(口が開かない)
  • 顎の疲れ

副症状

  • 頭が重い
  • 頭がしめつけられる感じがする
  • 首筋・項部(うなじ)が凝る
  • 肩が凝る

口が開かない

口が開かない!のは、側頭骨の捻じれかもしれません。

他にもこんなものが、原因となります。

  • 歯ぎしり
  • ストレス
顎関節症

顎関節を調節するツボ

顎関節の調節で最大のポイントは、側頭骨と後頭骨にあります。側頭骨と後頭骨が上手く調節出来れば顎の状態も好転します。側頭骨と後頭骨を調節するツボが、手首周辺、ふくらはぎ、仙骨部などにあります、口が大きく開かない場合、強く嚙み締めない場合に有効です。これらのツボは当院独自のもので、一般的な鍼灸のものではありません。

頚椎の後屈ができないと

頚椎の後屈ができないと、口は開きずらきなります。口が大きく開かない場合、頚椎の後屈が制限されていたり、逆に、強く嚙み締めない場合は、頚椎の前屈が制限されていたりする事が、症状を助長させます。これらの原因も、様々考えられるので、適切な判断とツボ選びが、求められます。

顎関節の構造

顎関節は下顎を動かすための関節で、耳のすぐ前にあり、 頭の骨のくぼみ(側顕骨・下顎窩)と下顎の丸い突起(下顎骨・下顎頭)からなっています。耳の前に指を当てて、大きく口を開けると動くのがわかります。口を開いていくと、まず下顎頭が回転し、次第に下顎窩に沿って前方へ滑り出していきます。下顎頭と下顎窩の間には、関節円板というクッションがあり、動きをスムーズにすること、圧力を吸収する役割をしています。下顎を動かしているのは、こめかみにある側頭筋、頬の部分の咬筋など顎の周りについている咀嚼筋とよばれる筋肉です。顎関節はこのような多くの構造物が協調した動きをすることにより、話したり、食べたりなどの複雑な運動ができるようになっています。

ぶら下る、下顎骨

下顎骨は側頭骨から「ぶら下がっている」だけ。

側頭骨の捻じれ

左右の側頭骨を歪めるものが、顎を動かす筋肉の咬筋、側頭筋です。咬筋の筋肉は、身体に力を入れる際や身体を動かす際に、歯を食いしばる時に重要です。このことからも分かるように、咬筋の使い方は単純に”物を噛む”という動作に携わっているだけではなく、身体のバランスの中心になる状態を色濃く反映しています。側頭筋は首の項(うなじ)辺りの筋肉のコリにとても関連しています。首の項(うなじ)辺りの左右バランスが崩れると側頭筋も連動してバランスが崩れます、つまり顎の使い方を見直すためには、全身の筋肉のバランスと連動性をしっかり見直す必要があるのです。

後頭骨の下垂

頭は一つの骨ではなく、およそ26個の骨が繋がって、呼吸や体動時、わずかに動いています。側橈骨はその中の左右一対、2つの骨で、頭のゆがみや体動時の連動性や筋肉の牽引力で引っ張られて簡単に位置がおかしくなってしまう事があります。その中でも、特にポイントに挙げられるのが後頭骨です。頭はまず後頭骨が背骨の上に乗るようになっています。後頭骨が首の骨の真上にしっかり乗っていないと、後頭骨は落ちたり傾いたりしてしまいます。これが後頭骨のゆがみです。側頭骨は後頭骨の左と右にそれぞれ関節をなしています。後頭骨が歪むと隣り合う側頭骨の位置は左右で簡単におかしくなってきます。さらに、このゆがみが首の付け根の筋肉の硬直を生み、首の痛みや根強いコリとして出現します。

後頭骨から側頭骨を

  • 耳が付く【側頭骨】
  • 頭のてっぺんにある【頭頂骨】
  • 脳を下支えしている【蝶形骨】
後頭骨は、側頭骨、頭頂骨、蝶形骨などと繋がって頭全体として連動して動きますので、後頭骨を調整することで、頭全体にその影響を波及させることができます。頭をリラックスさせると、頭痛や肩こりなどに有効ですが、其れだけにとどまらず全身への好影響が及びます。逆に後頭骨が不安定性、下がり落ちると、左右の側頭骨の位置関係が崩れ、捻れてしまいます。側頭骨の捻れは顎関節の異常などに繋がりやすくなります。蝶形骨は脳を下から支えるような形で顔の中央を横断するようにあります。蝶形骨と後頭骨は連動して呼吸に合わせて前屈をするように動いています。例えば後頭骨が下がり落ちて動かなくなると、蝶形骨も連動し前屈が出来なくなって、脳の循環がとても悪くなります。後頭骨の調整は大切なのです。

施術

一般的な鍼灸院のツボ

では、他の鍼灸院では、どうなのでしょう?ちょうど局所(顎関節上にあるツボ「下関」)がよく使われています。下関に直接鍼をし、根気よく複数回掛けて施術するのではないでしょうか。

当院では

今までの説明で、色んな影響が顎関節症を引き起こす理由として挙げてみました。それでも顎関節に鍼治療を施した方が良いと考えますか?他の鍼灸院や健康雑誌に当然のように顎関節症の下関ツボが挙げられているのですが、当院では「下関」を治療のツボとしては使いません。

顎関節症診断基準

病院の顎関節症診断基準。顎関節症はその障害のある部分によって分けられています。(日本顎関節学会)

  • 筋肉の障害によって起こるタイプ(Ⅰ型)
  • 関節包・靱帯の障害によって起こるタイプ(Ⅱ型)
  • 関節円板の障害によって起こるタイプ(Ⅲ型)
  • 変形性関節症によって起こるタイプ(Ⅳ型)

Ⅰ型

筋肉が何らかの原因で緊張して硬くなり血液の循環が悪くなるために痛みを生じる。咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋からなる咀嚼筋を中心に痛むので頬やこめかみのあたりが痛むが、痛みは鈍く部位を特定しにくい。また、押すと強く痛むトリガーポイントというコリコリしたしこりができることがある。頭部、首、肩など離れたところに関連痛が起こる。

Ⅱ型

顎関節の関節包みや靱帯などの線維組織に力が加わって捻挫を起したようになり痛みを生じる。関節包炎、滑膜炎などを起し、あごを動かすと顎関節部が痛む。

Ⅲ型

関節円板が本来の位置から前にずれたままになってしまう状態のことで「関節円板前方転位」という。
クリック(カクカク音)
口を閉じたとき本来は下顎窩の中にあるべき関節円板が、下顎窩の前方にズレて出てしまっている。口を開けようとすると回転して前にすべり出してきた下顎頭が関節円板の下に強引にもぐり込み、上に乗せたときに「カクン」と音が出る(クリック)。口を閉じるときに下顎頭から関節円板が外れるときも同様に音が出る。
(口を開けたときには関節円板が本来の位置に戻るので「復位を伴う関節円板前方転位」という)。
ロック(クローズド・ロック。口が大きく開けられない)
さらに進むと、口を開けようとするとき前に出ようとする下顎頭が関節円板の下にもぐり込めなくなり関節円板を上に乗せられなくなる。こうなると関節円板が邪魔して下顎頭が下顎窩の前に出られなくなるので、口が大きく開けられなくなる。(クリック音はしない)
(口を開けたときも関節円板が本来の位置に戻らないので「復位を伴わない関節円板前方転位」という)
※滑膜炎と長期の開口障害により滑膜と関節円板の癒着を起す場合がある。

Ⅳ型

顎関節に繰り返し強い負荷がかけられたり、長い間続いたときに、下顎頭の表面が吸収されてその回りに新しい骨がつくられることがある。口を開け閉めすると「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」といった音がして、滑膜炎など周囲の炎症を伴うと顎関節が痛む。骨の変形は必ずしも異常な変化ではなく無症状の場合もあり、またある程度進むととまる場合が多い。※滑膜炎と長期の開口障害により滑膜と関節円板の癒着を起す場合がある。

医科治療との違い

セルフケアが主体

歯科・口腔外科では患者さん自身によるセルフケアが主体。顎関節症の症状の改善に重要なのは自宅で患者さん自らが行う家庭療法や日常生活でのセルフケアと医科、歯科では考えています。治療は、そのような自宅療法を指導する事になります。飲み薬や注射、スプリント療法、マウスピース、超短波による温熱療法、関節可動化訓練など、どうしても痛みがコントロールできない場合には、 関節鏡手術や、邪魔になっている関節円板を関節を開いて切除する手術も行いますが、 このような手術療法をおこなっている患者さんは全体の1%未満と言われています。

当院独自の鍼灸があります